審議の結果 ページ46
私はただ淡々と喋った。
ちょっと言い過ぎたか...？けれど、話すわけにはいかない。
すると、この重苦しい雰囲気を断ち切るかのように、ドアが開いた。
「おはよう」
「相澤先生復帰早ぇぇぇ！！！！」
なんと、相澤先生が包帯ぐるぐる巻き状態で入ってきた。
「先生、無事だったのですね！！」
「無事言うんかなぁ。アレ......」
うん。私も同意見だよ麗日さん。
「...なんだお前らこの空気は。とりあえず席に着け」
「け、けど先生！万能の件...」
「？......あぁ、その事か」
私の方を見て納得した相澤先生。
「万能の事はとりあえず、
「...はい？」
なんともマヌケな声を出してしまった。
いや、意味わかんない。てっきり除籍処分かと...
「職員会議で話し合った結果、確かにこいつは、敵と関係してるんじゃないかという疑問もある。
万能自身も知らないの一点張りで何も話さないからな。
が、仮にコイツが敵の仲間だったとして、知り合いの素振りを見せる必要性はなんだ？
後々、万能が疑われることは明白。最悪、警察に引き渡される可能性だってある。
そんなマヌケな連中にはとても思えん」
驚いた。そんな風に考えてくれてたとは...
「だが、こいつが"個性"の隠蔽をしていたのもまた事実」
ゔ...痛いところをつかれた。
「これは本来、法律上許されない行為だ。敵連合との関係とはまた別としても、除籍処分は本来まぬがれん。
だが、こいつの"個性"は正直言って非常に貴重なものだ。もし今、除籍処分になんてしたら、確実に万能は敵側に狙われやすくなる。
学校としては、万能の"保護"を第一に考えている。
けど、疑いが晴れたわけじゃない。
万能自身が疑いを晴らすためにも、これからもヒーローを目指し励んでもらう。
だから万能。絶対、
そう言い、相澤先生はフード越しに私の頭を優しく撫でた。
あぁ、私はここに居てもいいのか。
そう思うと、何かあったかいものが胸の奥から溢れてきそうになった。
「はい」
私は、短くも決意のこもった声とともに頷いた。
「お前らも分かったな。だから特に何も変わらず今まで通りでいい。席に着け。合理的じゃない」
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夢桜(プロフ) - ありがとうございます！頑張ります！！ (2020年4月6日 13時) (
レス) id: 92986b8ad8 (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - めっちゃ続き気になります!!更新頑張ってください！ (2019年2月17日 21時) (レス) id: 3d5bc7771c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢桜 | 作成日時：2018年12月2日 16時
