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十四「隠しきれないや」



と十四松は切なそうに笑った




隠す?





貴方「どういうこと?」






十四「一松兄さんのこと。」







貴方「あ、一松くん」






十四「一松兄さん、あれからほとんど家を出てない。家出る時は花を届ける時だけ」










貴方「花?」








十四「赤いアネモネ、それだよ」








これっ





貴方「一松くん…だったのか」






十四「美沙のことが大好きだった。だから、忘れられてショックでご飯もろくに食べてない」








貴方「そんな…」








十四「兄さんが心配なんだ。お願い。一松兄さんのことだけでもいい。僕らのことは一生忘れてていい。一松兄さんの記憶だけ、それだけでも戻って欲しい。」








貴方「…できるか、分からない。私で操作できるならとっくにやってる…ごめんね…」








十四「…そう、だよね、」





あはは




無理に笑う十四松






ごめんね、それしか出てこなかった。







十四「僕今日はもう帰るね!」






貴方「うん、ありがとうね十四松」





バ十四「バイバイ!」







手を振ってさよならをした。









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作中

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作者名:有汰 | 作成日時:2020年9月16日 20時

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