風柱の愛した人は鬼に連れてかれて鬼と婚約したらしい

12【実弥side】 ページ13

柱合会議が始まった









御館様｢みんなを呼んだのは十六夜の壱について。それと、Aの失踪について｣









失踪…









しのぶ｢Aさんは…無事なのでしょうか？｣









御館様｢無事かは分からない。だが、一茶から伝言を預かっていた。｣









天｢伝言とは？｣









御館様はAからの言葉を話してくださった









"もう戻ることはないでしょう"





"風柱様を守るためこうするしかない"









実｢…んだよそれ…｣









俺が気を失ったばかりに









御館様｢もしかしたらのことを考えながら、探そう。Aはそれを望んでいるか分からないけれど、私は戻ってきて欲しいと思っている。実弥もそうだろう｣









御館様は俺らが恋仲なのは知っている





実｢はい…愛する人を守れなかった俺が憎くて仕方ありません…探させてください、いや、探します。｣









・









・









こうして柱合会議は終わった









俺の怪我は血鬼術のせいで治りにくくなっているようで、安静を要した






直ぐに蝶屋敷にもどって安静にと胡蝶に釘を打たれた









今すぐにAを探しに行きたいが、｢その気持ちは大変分かります。ですが無理をすれば殺す勢いで薬を打ちに追いかけます｣と胡蝶に言われ動けるはずがなかった









誰もいない部屋に1人残された俺









いつもならちょっとした怪我でも駆けつけてくれるAがいるのに、こんな寂しいもんなんだなァ









そうAのことをずっと考えていた









ガチャ









部屋の戸が開いた









覗かせたのは黄色い頭









善｢あの…｣









実｢んだよ｣








善｢ひっ…たた体調どどどどう…ですか…｣








なんで我妻が来たのかわかんねぇ








実｢すこぶる悪ぃ…Aも来ねぇしよォ｣









来るわけがないけどなァ









善｢あの…Aさんのことで｣








実｢Aがどうしたァ｣








善｢Aさんが…おっ鬼に連れていかれる時…伝言を頼まれたので伝えに｣









は？連れていかれる時…？









実｢お前…Aが連れていかれる時見てたのか
？｣









ビクッ





我妻の肩が大きくビクついた






善｢…はい｣

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