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そういう事か、というような返事だった、だが多手元さんの優しい顔は変わらず
『前の先生もそうでした。産科の先生はどうして皆さん優しいんだろうって』
多「…赤ちゃんからのヴィランはいません。初めはみんな心は真っ白で産まれてくるんです」
多手元さんは話してくれた
多「大きくなるにつれて、環境や両親や、周りの人から少しずつ黒いものを貰って、それがシミになっていく。みんなシミは持ってるけれど、大きくなったシミを抱えきれなくなった人達がヴィランになってしまう」
『シミ…』
多「例えヴィランの子供だろうと、赤ちゃんは真っ白な心で産まれてくる。ヴィランの親と、赤ちゃんは血は繋がっていても1人1人違う"人間"。私は産まれてくる赤ちゃんに罪はないから。私はそう言う考えです。前の先生もそう思ってるんじゃないかな？」
そう言って私ににこりと笑ってくれた
多「例えヴィランでも、愛する人には変わりない。その人の子供を産みたいと思ってる人は、Aさんだけじゃないんです。…10年前にあったんです。同じような方が。」
『…そう、なんですか』
多「彼女は一般人だったけれど、身篭って2人して逃げてた所を捕まって、私の働いていた病院で子供を1人で産んだ。」
目を伏せるように自身の手元をみて多手元さんは呟く
多「彼女は、ヴィランの男と2人で逃げた時に両親とは絶縁関係になって、産まれてからも、誰も彼女の元に来ることはなかった。子供の父親は捕まってしばらく出て来れない。助けてくれる人もいない彼女は泣いてた。」
私は、何も言えなくなった。
多「…退院してから、彼女のことは分からないけれど、彼女はね。子供を産んだことを後悔はしてないって。はっきり言った。泣くことくらいある。でも彼女は強い。きっと今も元気で、子供と暮らしてるはずです…。…それじゃあ、話を戻しましょうか」
多手元さんは私のことを再び話し始めた。
その間、私はずっと多手元さんの話していた"彼女"のことが気になって仕方なかった。
多手元さんの記憶には退院までの彼女の姿しか見ることが出来ない。その先は誰も分からない。
私は少しモヤモヤしながら多手元さんの話を聞いていた
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有汰(プロフ) - lokilokiさん» ええええええ！！いやいや！超馬鹿です！！なんか嬉しい！ありがとうございます！！嬉泣 (2023年2月19日 16時) (
レス) @page35 id: b91b798f5a (このIDを非表示/違反報告)
lokiloki - 面白すぎる!!貴方は天才ですか⁉ (2023年2月18日 23時) (レス) @page33 id: 1aee02cf1e (このIDを非表示/違反報告)
有汰(プロフ) - たまごおいしいさん» ありがとうございます！！泣。ご期待に添えるように頑張りたいと思います！！！ (2023年2月14日 19時) (レス) @page31 id: b91b798f5a (このIDを非表示/違反報告)
たまごおいしい - つ…続きがすごく気になります。私の推しなのでとても嬉しいです。お身体に気をつけつつ頑張ってください。応援しています。 (2023年2月13日 0時) (レス) @page28 id: fe5976e051 (このIDを非表示/違反報告)
有汰(プロフ) - 霜凪さん» そんなっ！恐縮です…。(嬉泣)めっちゃ夢主ばっかりで申し訳ございません。頑張ります！ありがとうございますっ！！ (2023年2月1日 22時) (レス) @page20 id: b91b798f5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有汰 | 作成日時：2023年1月22日 13時
