______Ｓな兄（kento.n）

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家に帰り着くと、もうお兄ちゃんは帰ってきてて。






『あ！Aおかえり！』





嬉しそうに玄関に現れたお兄ちゃん。







｢た、ただいま。｣





まだやっぱり慣れない。


いや、そんな簡単に慣れるわけないか。







『あ、そういえば、』





と言って、お兄ちゃんはキッチンに走る。







なんだろう、と思いながらソファに座っていると、




はいっ、と渡されたどら焼き。







『この前、Aのお母さんが、Aはどら焼きが好きって言ってたから買ってきちゃった！』







美味しいって有名なんだよ！とドヤ顔してる。







そんなことまで、聞いてたの…？








私の好物まで知ってるなんて…ほんと…にやけるから(







｢ありがとう、お兄ちゃん。｣





そう返して、ひと口かじってみると







｢……えぇ！？うま！！｣






とてつもなく美味しい。




こんなの食べたことない…。




一体、どんな高いどら焼きを買ったんだ。








目が飛び出そうになるくらい驚いて食べていると、





すごく満足気に笑ってるお兄ちゃん。







私が美味しいと言ったのに満足したらしく、




お兄ちゃんはリビングから出ていった。







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