______Ｓな兄（kento.n）

（43） ページ43

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____________チュンチュン…







｢ん…、朝か。｣






お兄ちゃんと一緒に帰った日から


２週間後の朝。







とても平凡な毎日を過ごしている。







つまり、何も起きてないということなのだ。









有難いけど、なんか、ちょっと寂しい。









そして、何故か



体がポカポカする。







まあ、でももう夏だし


気温のせいか〜と思いながら


制服に着替えて階段を降りる。





リビングに入ると、お兄ちゃんの姿が。





テーブルに座って、目玉焼きを食べている。









『Aの分、あそこにある。』




そう言って、キッチンの方を指す。





｢ありがと、｣



短めに返して、自分の分の目玉焼きを取りに行き



イスに座って“いただきます”といつものように



手を合わせる。








2人とも無言で食べ進めているのだが、



なんか視線を感じる。






チラッとお兄ちゃんを方を見ていると、



がっつり視線が重なってしまった。






慌てて、目線を下に向けると









『……A、大丈夫か？』






｢へ？｣








なんか話しかけてきたと思ったら、


何かを心配してるらしい。







なんででも心配してるの？








よくわかんない。






とりあえず“別に大丈夫だよ”と返事をすると、




『ふーん』




と、全く興味無さそうにしている。







なんか今日のお兄ちゃんは変な気がする。






まあ、いいか。








朝食を終わらせ、歯磨きをし


急いで玄関を飛び出た。






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