______Ｓな兄（kento.n）

（35） ページ35

．







｢お兄ちゃ…っちょっとだめ…っ！｣





必死にお兄ちゃんから離れようとするが、


無意味。






はぁ、はぁ、という吐息までも聞こえて

恥ずかしくなる。






すると、お兄ちゃんは急に私の服の中に手をかけてきた。







やばい、と思ったその時、









____________プルルッ








お兄ちゃんのスマホが振動し始めた。





画面を横目で見ると、“菊池風磨”の文字が。





メンバーからの電話のようだ。









すると、それに気づいたお兄ちゃんは


横目で私のことを睨んだ後、


スマホを手に取り、リビングを後にした。






リビングに１人になった私は、

一時静止した後、力が抜けてソファに崩れ落ちた。





またあんなことされるなんて…。




自分主演の作品を見るなんて真面目だな、とか

思ってた自分をぶん殴りたい気分。





唇に手を当ててみる。


さっきまでお兄ちゃんのと触れていたと思うと

顔が赤くなる。





この家に来てから、もう何回しただろうか…






…って何考えてるんだ！自分！









今日は疲れたし、もう部屋に戻って


ゆっくり休もう。





私は、ソファから立ち上がり、自分の部屋へと足を運ばせた。





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