______Ｓな兄（kento.n）

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どんどん息苦しくなってきて、





私は思いっきりお兄ちゃんの足を蹴った。







『っ…いって！！』






そういって、足をさすっているお兄ちゃん。





やっと、唇が離れた。









｢…っもう最悪、私ファーストキスだったのに…｣





なんだか涙が出てきた。





ファーストキスを取られたのと、


大好きな健人くんがこんな人だったというショックと。






いろいろな感情が混ざりあって、


不安定だった。






『なに泣いてんの、』





頬に伝った涙を拭うお兄ちゃんの手。







その手がなぜか、優しくて



さっきあんなに嫌だったのに



また心を開いてしまいそうになってしまって。








｢やっ、やめてよ｣






拭ってくれていた手を払ってしまった。






すると









『本当は俺のこと好きなのに、素直じゃないよね〜






まぁ、反抗したって






逃がさないけど？』









と言って、後頭部を引き寄せられて






強く抱きしめられた。








｢んんっ！？…ちょっ、はなし、て…｣







『これから、俺に反抗したら



毎回お仕置きだからな。



楽しみにしといてね〜






い、も、う、と、ちゃんっ』









そう言い残して、頭をポンポンっとされ



私の部屋を出ていった。






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