第59Q ページ9
〜赤司〜
「どうして!?仲間のためにお願いするのはおかしい事なの?」
そのお願いの内容が問題だった
好きな女の子が男の……黒子のためにと、必死な姿は怒り狂うには充分すぎた
あの日、表に出ていたのが俺ならきっと彼らを止められた
もう1人の俺が嫉妬し、俺の意思では切り替わる事が出来なくなりさえしなければ
Aを好きになったのは俺
アイツはきっと俺の想いを自分の想いと勘違いしているのだと思った
実際はそうじゃなかった
好きだったんだ
本当に、純粋に
赤司「すまないA」
言っていいはずがないんだ
彼らの想いを俺が勝手に
「それはどういう意味の謝罪?」
赤司「色々、だな」
一番の意味としては、何も言えないことへの罪悪感
謝ったところで気が晴れるわけじゃない
Aはそれ以上は聞かなかった
「赤司くんは授業サボっていいの?」
赤司「許可は取ってある」
「だよねぇ。ところで。それ、何してるの?」
赤司「今日の練習メニューだよ。この3日間は通常通りにはできないからね」
「それって私のせいだよね?」
赤司「いいや。言い出しっぺは俺だからな」
「赤司くんってそういうとこあるよね」
赤司「実際そうなんだから仕方ないだろ」
主将となった以上は業務を疎かにするつもりはない
何よりAに責任を感じて欲しくはない
「赤司くんはもう忘れてるかもしれないけどさ。1人で頑張らなくていいんだよ」
赤司「あ、あぁ……」
それは俺のセリフだ
もう忘れていると思っていた
俺が副主将になったばかりの頃、Aは言ってくれた
1人で頑張らずに周りの人を、自分を頼ってくれと
正真正銘、俺にだけ向けられた言葉
嬉しくて、恥ずかしくて、俺はAを好きになった
赤司征十郎がAを好きになったのは、俺なんだ
間違ってももう1人の俺じゃない
「どうしたの赤司くん。顔が赤いよ?」
赤司「な、何でもない」
思い出すだけで照れてしまうなんて俺もまだまだ
赤司「白玉。放課後に食べに行くか」
「雑誌のやつ?部活あるでしょ」
赤司「終わったあとだ」
「その頃には売り切れてると思う」
赤司「予約しておけば大丈夫だろ」
赤司家の名を使えば容易い
本来であればそんな事はしないのだが、Aの喜ぶ顔が見られるのであれば俺のプライドなんていくらでも捨てられる
あと純粋に、Aを独り占めしたい独占欲が強い
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YUKIKA(プロフ) - 続き待ってます (2022年11月27日 2時) (レス) @page17 id: 342256db66 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - すずなさん» コメントありがとうございます!見た瞬間、嬉しすぎてニヤニヤしてしまいました!中途半端な所で止まっているのに、コメントをもらえるとは嬉しすぎます(><) (2021年10月20日 21時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
すずな - 初コメ失礼します! 一言で言って、最高です。更新頑張ってください!!! (2021年10月20日 20時) (レス) @page9 id: 5605f8e864 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 蜜柑さん» まだまだ亀更新ですけど、こうしてコメントをもらえると励みになります!(^^) (2021年8月18日 21時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑 - とっても面白いです!更新再開したんですね!頑張って下さい! (2021年8月18日 21時) (レス) id: a9fef81cbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆ | 作成日時:2021年1月21日 21時