10人目の雪だるま。15(( W.Shota )) (ページ20)

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１ヶ月後ー

A side

最近やっと

仕事しない日々を実感してきて

翔太が仕事の日は

必ず見送ることにしてる。

まだ自分が出てる収録分が放送されてるから

不思議な気分になる。

ファンのみんなは

まだ白羽ロスにはなってないらしい。

私は何もかもがロスだ。

メンバーに会いたい

翔太から聞くメンバーの話と連絡だけじゃ足りない

声に出したら余計思ってしまいそうで

絶対言わないようにしてる。

そんなことを思いながら
阿部ちゃんにもらった本を読んでると

チャイムが鳴った。

誰かな

と思いインターフォンを見ると

辰くん。

前だったらこんなテンション上がらないのに

すっごい嬉しい！

｢よっ｣

ふ｢よっ、元気？｣

｢元気。赤ちゃんも元気。｣

ふ｢良かった。
時間出来たから暇つぶしに来た。笑｣

｢カフェか｣

ふ｢お邪魔します｣

｢どうぞ｣

ソファに座る辰くんに
お茶を用意しようとしたら

｢大丈夫、座ってて｣

って言われて、辰くんの隣に座った。

ふ｢どう？ロス？｣

｢ロス。物凄く｣

ふ｢まだ１ヶ月なのに？｣

｢まだじゃないよ、もうだよ｣

ふ｢どんだけ寂しがり屋なんだよ、お前｣

｢うるさいな、｣

ふ｢まぁ、康二もだけど｣

｢だろうね｣

辰くんの首元のネックレスが見えた。

｢付けてくれてるんだ、それ｣

ふ｢えっ、あ、うん。何気にずっと付けてる｣

｢気に入った？｣

ふ｢いや、別にそういう訳じゃない。｣

｢ひどっ！こいつ、、、、それ返せ。｣

ふ｢それはやだ。せっかく貰ったのに｣

｢大事にしてるんじゃん｣

ふ｢してるよ、もちろん俺だけじゃなくてね｣

｢良かった、みんながお揃い嫌な人じゃなくて。笑｣

ふ｢お揃いにしたがるところは女の子だな、｣

｢何それ、私が男の子みたいに言いやがって｣

ふ｢ほぼ男だろ｣

｢妊婦さんに言う言葉かそれ、｣

ふ｢あ、そうだった。ごめんごめん｣

｢ムカつく、、｣

昔の帰り道を思い出すなぁ