10人目の雪だるま。2 (( W.Shota )) (ページ6)

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A side

誰ともならないなんて

自分で言いながら

浮かぶ翔太の顔。

いや、もうならないから嘘ではない。

そんなこと考えながらご飯を作り始めた。

め｢やっぱりいいな、｣

｢何が？｣

め｢料理してる姿｣

｢あっそう｣

め｢冷たっ｣

｢そう？嬉しいー！とか言えばいい？｣

め｢凄い違和感あるから大丈夫。笑｣

｢でしょ？｣

め｢でも嬉しいは嬉しい？｣

｢まぁ、うん｣

それを言わすところがめめだな、って思う。

め｢手伝っていい？｣

｢いいよ｣

台所に来て手を洗ったと思ったら

私の後ろに来て

袖を捲ってくれるめめ。

｢ありがと｣

め｢服おっきいな、誰かと揃い？｣

｢うん、辰くんと｣

め｢前から思ってたんだけどさ｣

｢何？｣

め｢なんで辰くんなの？｣

｢呼べって言われたから｣

め｢ふっかさんに？｣

｢うん、笑｣

め｢じゃあ俺も呼んでって言ったら呼ぶ？｣

｢蓮って？｣

め｢うん｣

｢呼ぼうか？｣

め｢いや、やっぱいい。Aのファンに怒られそう｣

｢怒らないでしょ｣

本当は呼んで欲しいのかな、

料理は順調に進み

｢あと焼くだけ｣

め｢えっもしかして、、グラタン？｣

｢そう！蓮が好きなやつ｣

と言うと

｢ちょっと、、、急に呼ばれると、、｣
と顔が真っ赤になって顔を隠すめめ。

｢そんなに？｣

め｢Aに呼ばれる破壊力凄いわ｣

｢じゃあたまに呼んであげる｣

め｢いいよ、大丈夫だって、、｣

｢蓮出来上がるまで待ってて、｣

め｢もうやめて、、暑っつい｣

思わぬ弱点を見つけた。