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蓮 side
久々にこうやって康二と帰る気がする。
「めめはさ」
「ん?」
「いや、やっぱりやめとく」
「何?気になるじゃん」
「言うてええ?」
「うん」
康二は俺の目を見て
「めめはAちゃんのこと守る覚悟はあるん?」
と言った。
「うん、もちろん」
「そっか、ほな大丈夫やな」
「なんで急に?」
「なんか聞いてみよっかなと思って。」
「なんだそれ」
まあまあ真面目なトーンだったのに
ふわっとした理由に笑いそうになる。
「めめが大切にしたいって思うように
俺らもAちゃんのこと
大切にしたいなぁってみんなで時々話すねん、
これからもし2人になんかあっても
手を差し伸べられるようにしときたくて。
力になれるかは分かれへんけどな」
と言って康二は照れくさそうに笑った。
「やっぱり良い奴だな、康二って」
と言うと
「せやろ?」とまた冗談ぽく笑った。
「ちょっとゆっくり話さへん?」
と康二が言って2人でコンビニに行き
お菓子とかお酒を買って
通りがかった公園のベンチに座った。
「Aと、、小5ぐらいまでは
よく一緒に遊んだりしてたんだけどね」
「それ以降は遊んでないん?」
「うん、まぁ、その、、思春期みたいな?
当たり前だけど向こうも
どんどん女の子になっていくし
俺もどんどん女の子と遊ぶことに
恥ずかしさみたいなのが出てきてさ、
どう接したらいいのか分からなかったんだよね」
こんな話
Aともしない。
「そんな時あったんや」
「あった。それも結構長くてさ
そのまま俺がジャニーズ入って
その間もずっとAのこと好きだったんだけど
益々接すること無くなって。」
「疎遠になってまうことあるよね、
俺も普通の学生生活ではなかったし。」
それを分かってくれる人がいるだけでも
なんだか救いな気がした。
「このまま想い続けてもなって
思ったりもしたんだ。
だって誰かと付き合って
結婚しててもおかしくなかったし。
でも、、諦めなくてほんと良かった」
「めめはデビューも恋もちゃんと叶えたんやな」
「そうだね、」
「俺もめめみたいな恋したいわー」
と言って康二はビールを1口飲んだ。
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作者名:N | 作成日時:2020年10月11日 14時