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蓮 side
仕事が終わり
時計を見ると夜の8時。
ずっと仕事してたからスマホを触る時間がなくて
Aとは朝から連絡取ってない。
会いに行こっかな、、、
｢めめ！今日ご飯行かへん？｣
私服に着替えた康二が目を輝かせて誘ってくる。
｢ごめん、今日ちょっと用事ある｣
｢えぇー、用事って何なん？｣
言えるわけない。
Aに会うために実家に帰るなんて。
なんて言おうか戸惑っていると
｢康二、俺空いてるけど行く？｣
｢阿部ちゃんええの？！ほな行こ｣
どこ行くー？とスマホ片手に
調べている康二に
康二にまかせるよ、と
俺の隣の椅子に座った阿部ちゃん。
｢会いに行くの？｣
｢なんで分かんの？｣
｢目黒にとって言い難いことって
それしかないでしょ｣
｢やっぱり頭いいね｣
目黒よりはね
と言った阿部ちゃんの顔は
朝と同じ笑顔だった。
俺は実家に向かった。
会いたい
その気持ちだけを持って。
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作者名：N
| 作成日時：2020年8月31日 0時
