番外編:きみのこえ ぼくのうた ページ10
昼餉も終わり、午後3時。
童子切は厨で燭台切、歌仙と共に短刀たちのおやつ作りをしていた。
「そういえば、やっちゃんって何人兄弟なの?やっぱり粟田口みたいにたくさんいる?」
「そういえば気になるな。子守上手なのも関係してるのかい?」
燭台切はずんだ餅を、歌仙は桜餅を作りながら聞いた。
童子切は揚げ餅を作る手を休め、優しい笑顔を二人に向けた。
『粟田口ほどじゃないけど、それなりにいるよ。
瀬上がり、飛龍丸、あと無名刀4振り、合わせて6振り弟がいるんだ。
皆、すごくいい子なんだよ。
それに、僕達みんな太刀なんだけど、無名刀の弟たちは短刀や脇差と身長が大差ないんだ。
といっても、僕たちの父、大原安綱は、大同年代に活躍した日本最古の刀工だから、ここにいる皆より年上なんだけどね。』
と、三人で談笑している間に短刀達は外遊びから帰ってきたのか、幼い声が聞こえてきた。
『お帰り皆。楽しかったかい?外遊びは。
手を洗っておいで、おやつ準備してるから。
今日は餅菓子だよ。』
わーい、という声に童子切は温かい笑みを浮かべ、短刀達と一緒に手をつないで手洗い場に向かった。
「やっぱりやっちゃんのおやつは人気だね。」
「彼の作る菓子はどれも雅で美味だからね。短刀達が好むのもわかるさ。」
二人は童子切の華奢で、しかし頼もしい長男の背中を見つめながら憧れの視線を向けていた。
番外編:きみのこえ ぼくのうた→←番外編:きみのこえ ぼくのうた
176人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
欝魏 - とても素敵な作品です。 (2020年4月24日 22時) (レス) id: 9689208d3b (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 影さん» はい、その曲をイメージして書きました。良いですよねボカロ。 (2018年10月6日 18時) (レス) id: 11fd4bd825 (このIDを非表示/違反報告)
影(プロフ) - だれかのの心臓になれたならを思い出した!ボカロはやっぱいいね (2018年10月6日 14時) (レス) id: 026253e74c (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 匿名希望さん» あたちはあいちてゆ(ドヤァ) (2018年9月30日 11時) (レス) id: 11fd4bd825 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - 好きです(唐突) (2018年9月30日 2時) (レス) id: 21ce6e7c67 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アヤ | 作成日時:2018年9月6日 18時