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黒尾「…って、お前、速っ…、」
『…はぁっ、はっ…』
黒尾(…あれ、俺よりも遅くなって…、)
黒尾「…、コッチだっ…!」
『ぅわ!?』
路地裏なのだろうか。
人通りの殆どない狭い道に連れて来られた。
『はぁ、はぁっ…は…ぁ、』
黒尾「…ふー、モデルさんは大変だな。」
『…別にいつもはこんな事…ないし、っはぁ…。』
黒尾「今こんなに追いかけられてるのに普段追いかけられないってこたぁねぇだろ、」
『…、ないもんはないの。…っていうか離してよ…!』
今さっきまで私は黒尾の胸の中に収まるようにいた。
今は頑張って拒絶をしているのだが。
黒尾「やーだね。こんな可愛い子ちゃん抱きしめられる機会なんてそうそうないんだから。」
『そんなこと…知らない、よっ…!?』
黒尾が腕の力を抜いたかと思うとまた抱きしめてきた。
それもさっきよりも強く。
『離し…っ』
黒尾「お礼くらい言ってくれてもいいんじゃねぇのー?…ほら、聞こえるだろ?」
静かにしていると私を探している声がよく聞こえる。
『……、と』
黒尾「…聞こえない。」
耳元はダメだ。
『っ…、た、助けてくれて…ありがとっていってんの…///』
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HNT(プロフ) - 荒しや中傷はやめてね。 (2016年5月1日 10時) (レス) id: a7fd3b6c5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HNT | 作成日時:2016年5月1日 9時