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二人して半泣きな顔をして、それでも何かちょっと暖かな空気が流れて動けないでいたら、ガチャってドアが空いて、
Y「A〜、辞めるタイミングだけど、今月は無理っぽい。11月がだいぶスカスカしてるから、そんくらいが良いかも知んない」
ヨンソオンニがスタッフルームに入るなり、私が会社をやめる話をし始めた。
見つめ合う先で、ジミンさんがオンニの言葉の意味を、じわじわ理解していく。
あっ、これ、タイミングが最悪なのでは？
Y「ジミンにいつ話すかだけど…」
『オッ、オンニ！！待って！』
私は慌ててオンニを止めたけど、
JM「…A、会社やめんの？」
察しのいいジミンさんが、急転直下の冷たい声で表情を落として、そう言った。
Y「えっ！ジミン！？なんでここいるの！？…て、あー…ごめ…」
うん。
オンニ、後で私に何か下さい。
きりきりっと痛んだ胃痛をやり過ごすように目をぎゅーっとつむって、ジミンさんになんて説明したらいかを必死で考えていたら、ジミンさんは何も言わないまま、急に立ち上がった。
私ははっと見上げるけど、表情が完全に凍りついたジミンさんが、良くない方に理解を深めてる顔してた。
慌てて私も立ち上がって、その手を取ろうとしたけど、
JM「…触んないで？」
って言って、押しのけるように払われた。
JM「子供もいない、仕事も辞める、って、そういうことだよね」
JM「結局俺は、Aの何者にもなれなかったってことだ」
ジミンさんは私を見ることもなく、悔しそうに、引きつった顔で私に言い放ったけど。
そんなの。
私の何者かに、なりたかったって、言ってるようなもんじゃない。
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作者名：フネ55
| 作成日時：2023年1月10日 13時
