NJ-1 ページ5
YG「お前には言っとくわ。ナムジュナ、俺、Aとわかれたから」
それは日本でのライブの初日の後、ホテルに戻る車の中でのことだった。
今日は車2台で戻ることになって、俺とユンギヒョンは別の車で移動中だった。
ヒョンの言葉が耳に入ったのに、理解できない。
しばらくポカンと口を開けてヒョンの顔を見て、
YG「虫が入るぞ」
と言われてからパクンと閉じた。
「…えっ…え、ええ？」
徐々に意味が浸透するにつれて、俺は変な汗が背中にじわじわ浮いてくるのを感じた。
ヒョンが、Aヌナと？
今、天地がひっくり返りでもしたのか？
YG「びっくり？安心しろ〜ナムジュナァ…俺が一番びっくりしてるから」
ヒョンはアハハと乾笑いした後、ぽりぽり首の後ろをかいている。
なんでそんなにいつも通りのヒョンなのか、俺には理解できないし、別れる事になったのは何故なのか、一瞬のうちにあらゆる可能性を考えてしまう。
「どうして…なんで…えっ、あ！？Aヌナが浮気でもしたんです？」
それこそ本当に天地が逆転しないと起きないようなことだって理解してる。
あの、真っ正直で嘘のないヌナが、そんなことあり得ない。
でも、そうでもなきゃ、この人たち。
離れることなんか絶対に、あり得るわけがないのに。
YG「Aの名誉のために、お前を殺して埋めるしかないな…」
「違うんですか？ヌナに他に誰もいないのに、なんでヒョンから離れるです？まさかヒョンが何かしたってことあり得るんですか？まさか！ヒョンにいつそんな暇と体力があるってんですか！」
俺は動揺のあまり、ユンギヒョンを問い詰めてしまった。なのにヒョンはどこ吹く風とでも言うかのように、
YG「落ち着け〜ナムジュナ〜。んな暇も体力もあるわけないわ。つーか、他に誰がいるとかいないとかじゃ無くて。…俺らが、ただ、恋人でいるのが無理だったんだよ」
と、少し寂しそうな顔をしただけだった。
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作者名：フネ55
| 作成日時：2022年12月3日 8時
