YG-3 ページ11
カトクがまどろっこしくて通話を押したら、あっさりと繋がって、俺はノロノロと耳元にスマホを当てた。
「…ナムジュンと、ワンチャンあるの?」
聞かずにいられなくて。
Aから直接、
そんなわけあるかと聞きたくて。
『馬鹿言うなぁ。ビバリーヒルズじゃあるまいしだよ』
あんまり当たり前みたいに否定するので、俺はホッとするのを通り越して笑ってしまった。
『スーパースターとそう言うのはもうこりごりだし、そもそも私はナムジュナのことは、恋愛の好きじゃない』
お前、ナムジュンのことはって。
他に含みを持たせるような、言い方は、ずるくないか?
「…大体、分かったわ。お前、逆効果だよ。あいつ必死で俺にけしかけて来てんじゃん」
『ごめん。私も、まだ、冷静になれないから。ナムジュナが、私の痛いとこ煽ってくるから。八つ当たりした』
ごめん、ともう一度ささやくように落とした言葉は、すこし泣きそうな色をしていて、俺は胸が苦しくなる。
『ナムジュンのことは、あの子が私のこと踏ん切れるようにしたことだから、気まずくならないでね』
「なるわ。普通に今からもう気まずいわ」
通話にするんじゃなかった。
「…もう切るよ、またな」
『うん。じゃあね』
Aが、一度も俺の名前呼ばないって気付いたから。
アー、辛い。
失恋、まじ辛い。
+++
誤爆で一瞬出してしまったので、この際今日出す予定だった話は全部出しました。
うっかりYG-2とJK-1読まれた方!申し訳ありませんでした!!
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作者名:フネ55 | 作成日時:2022年12月3日 8時