JM-4 ページ22
ツアーの移動の飛行機内、暇だった俺はテヒョンのシートに割り込んで、テヒョンのテレビモニタで映画を観ていた。
自分の席で観たら良いって？
いや、映画って誰かと観たいもんじゃない？
一緒に見てる人が、画面を見てるかどうかは別として。
TH「ジミナ、情報提供してくんない？」
テヒョンはスマホから目を離さないまま、そんな事を言ってきた。
こいつが妙なことを言い出すのはいつものことだけど、この日は本当に意味が分からなくて、俺は
「いや、説明不足すぎんでしょ」
と言って、スマホを横から覗き込む。
するとそこには、画面全部にずらずらっと、ユンギヒョンの写真が一杯あった。
「…いつから、SUGAペンになったんですか？」
少しどころでなく引き気味に、もう少し近づけば鼻先がくっつくくらいの距離のテヒョンに問いかける。
テヒョンはちょっと俺の方に視線を寄越すと、
TH「そんなんじゃないよ。俺はお仕事してんの。でも一人じゃちょっと足りなくてさ、お前が持ってるユンギヒョンの写真、送ってくんない？」
と、なんでも無いことみたいに言う。
仕事？
仕事つった？
「…ユンギヒョンのペンサイトでも作るつもり？それともVante名義のヒョン写真集出すとか？って、そんなら俺の写真いらねーじｍｇ」
口をぱし、と大きな手で塞がれて、俺はモゴモゴさせられた。
TH「シー！声が大きいよ、ジミナ。頼むよ。俺スパイしてんだから、バレたら台無しなんだって」
？？？？？
アー、今俺宇宙の意思と話してる気分。
でもそれからテヒョンが耳元で、こそこそと俺に教えてくれたことには、さらに想像の斜め向こうのホームランすぎて、とっさに
「はぁ！？なんでそんなことになってんの、お前いつヌナｍｇｇｇ」
と大声出して、またその手で口を塞がれる始末だった。
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作者名：フネ55
| 作成日時：2022年12月3日 8時
