私があなたを手放す方法【YG】 (ページ7)

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ツアーが3ヶ月目に突入して、メンバーたちも、俺も、少しずつライブの調子も掴めてきたところの、ロンドン公演の熱狂。

それは、このツアーの成功が確信に変わった瞬間だった。

まだ先は長いけど、今月最後のパリ公演が終わったら、次の東京まで少し時間が開くから、久しぶりに韓国に帰れる。

Aに、久しぶりに会えると思うと、顔がにやける。

俺は早速Aにカトクを送って、帰ったら何がしたいか聞いたりしていたが、Aは最近忙しいのか、本当にいつ連絡をしてもなかなか返信が来ない。

既読にすらならない。

ちょくちょく感じる違和感をまた強く感じたけど、マネージャーに食事に行くぞと声を掛けられて、俺は携帯をオフにした。

マネージャーが予約してくれていた店に行くと、そこはスポーツバーのような店で、サッカーを見ながら食事を楽しむ店だった。

ドイツっぽいお店、とリクエストしたのはホソクだったと思うけど、韓国にはない雰囲気で、悪くかった。

テレビモニターが天井のあちこちからぶら下がっていて、観るともなしに見ていたけれど、サッカーは全く興味が無いので、俺は食事に集中することにした。

どでかい皿で豚肉とキャベツが煮込まれたようなものがやってきて、同じ豚肉でも世界に出ると全然違う料理になるのが面白くて、目を丸くしつつ、食べた。

肉、うまい。

ピーンと脳裏に電流が走ったような劇的な美味に思わず顔を上げると、同じ顔をしたジョングクと目があった。

口いっぱいに頬張ったジョングクが、ぐ、と親指を立てて、俺にこくこく頷いてきて、俺もゆっくり頷いて返す。

美味しい料理、
楽しいツアー、
どこに行っても大歓迎してくれる、愛しいアミたち。

最高。