地上の楽園 -に- 【JK】 (ページ49)

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JK「俺の探しものも、探してくれない？」

わー！真隣ですけど！

私の背中はもう汗なのか汁なのか、何かの液体でびっしょりで、なんなら手もベタベタしてきた。

『…どんなものか、教えてもらえたら、探しますが…』

私の脳は、彼に話を合わせることくらいしかできないレベルまで、思考能力を低下させてしまったようだ。

やばいやばいと意味のない言葉がただ回るばかりで、どうしたらこの場を何事もなく済ませられるのかを、全く思いつくことができない。

つ、と気付かれないように距離を取ろうとしたのに、伸びてきた腕に肘をがっしり掴まれた。

ひいっ。

遠慮ない掴み方するなあ！

ホラー映画じゃん！

JK「…見つけてくれんの？」

かたわらから聞こえる声は、私の方を向いてるみたいだけど、私は全くそちらを見れない。

『…いつ頃の、どんなものかわかれば…』

JK「去年の10月の、ソウル最終日の、

ホテルにあったものなんだよね」

ギャーーーーーーーー！

私は、声にならない悲鳴をあげて、勢いよく掴まれた肘を振り払い、恐れ多くも所属アーティストの顔面に手に持っていたリストを時間稼ぎに投げつけて、出口まで駆けた。

あと少しで、

と言うところで、

後ろ手を掴まれた。