地上の楽園 -に- 【JK】 (ページ20)

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私は細心の注意を払って傍らの人を起こさないように、痛む身体に鞭打ってようやく立ち上がった。

私に背を向けて、布団をすっぽりかぶったその人の顔どころか頭の先しか見えなくて、掛け布団からはみ出した裸の足が生々しい。

その時、私はその人を起こして声を掛けるという選択肢を選ばなかった。

とにかく忍者のような密やかさで着替えを済ませ、

そっと、

息をひそめ、

ただひたすらに、

その場から、

逃げ出した。

一つだけ、
言い訳させてもらえるなら。

私は酔った勢いしかない初体験を、
身も知らない男性に捧げた上に、
友達の部屋をめちゃくちゃにして夜を明かしてしまったと言う…

それはもう、

この世界に身を置くにはあまりに情けない気持ちでいっぱいだったわけで。

それが、私に初めて男の人の愛を教えてくれた人に、

どれだけの迷惑をかけることになるかなんて。

考える余裕は、なかった。