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62★ ページ17
『！？…！え、あっ』
不意になんの前触れもなく、私の首から耳の後ろにその人は手を添えると、ゆっくりとなで下ろした。
『あ、やめ、…っ』
唇がわなないて、手は無造作に触れているだけなのに、私の声は言葉にならない。
「…気持ちいいの？」
思いがけず、近い距離でその人の声がした。
さっきよりは少し、面白がるような声だ。
「ほんと…なんだこれ…触ってるだけなのに」
つ、と小指と薬指の背が、肌の質感を確かめるように強く滑った。
『あ、や、はぁっ！』
堪える間も無く声が漏れた。
「俺も」
意図を持って、硬い指が私の耳の裏をなぞった。
「気持ちいい」
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作者名：フネ55
| 作成日時：2022年12月7日 14時
