地上の楽園 -に- 【JK】 (ページ9)

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AR「私の部屋のサイドボードにゴム、あるから」

4個繋がってるやつでごめんね、と謝られたが4個もいるものなのか、繋がってるのがなぜごめんなのか全くわからない。

AR「男にその辺任せたらだめだよ、自己防衛はちゃんとしなきゃ」

AR「私は彼氏と別のホテルに行くから、時間も気にしないでね」

じゃあ！と無理やりに私のポーチの前ポケットにカードキーをねじ込むと、アリンは待たせていた彼氏らしき男の子と笑顔で去っていった。

私はそれを呆然と見送っていたが、不意に冷たい夜風に煽られてはっとすると、慌てて温かな店内へと戻った。

そのままスンと黙り込んだ私に、フィリップさんが

FP「どうした？」

と聞いてくれたが、アリンが変に煽ったせいで、フィリップさんの顔が見れない。

誘っちゃえばって、昼間仕事仲間してる人を、どうやって誘うの。

そもそも、誘ってどうするの。

ワンナイト、てなんだ。

そんなこと、してもいいの？

そんなに、簡単なことなの？

みんな、してるの？

ちら、とフィリップさんを見ると、かなり大きめのビールジョッキを軽々持って、チビチビと煽っている。

太い首の、喉仏がゆっくりと上下するのを見ていたら、なぜだか首の後ろがどんどん熱くなっていく。

『おかわり！』

冷まさなきゃ、
冷えた何かで、
この、

沸騰しそうな頭と体を。