おひとのといき〜OHITONOTOIKI〜【合作】

叫べ ページ32

「っ！！待ってくれ！！」


このまま終わらせるわけにはいかねえ！！！！

僕の中で紅炎のような熱い思いが吹き上がる。
それに身を委ねるように僕は彼女のあとを追ってカフェーから走り出した。


お人は言った。
もう僕のことは好きじゃないって。

だかな、男にゃ諦められねえ試合ってもんが……

あるんだよ！(暗黒微笑★)



「お人、お人っ！！！お人ーーーッ！！！！」



人の行き交う大通りの真ん中で、僕は絶え絶えの息のまま彼女の名前を叫んだ。

なんでかは分からないけど、彼女がここにいる確信があった。

だが僕の叫びは過ぎ去る人の声や、雑音にまみれて虚しく呑まれてしまう。
行き交う人の視線が冷たく僕を見ているが、そんなのはどうでもいい。



このままじゃお人に届かない！
このままじゃ、僕達の関係はーーー


ーーー本当に終わってしまう




それを再確認した瞬間に、僕の中で何かがはち切れた。
今まで隠し通してきた僕の声、僕のidentity。







「ンコｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫ！！！！！！！」








これが僕の証明、僕の愛のかたち。

僕は無我夢中になって叫び続けた。
喉が壊れそうなくらい熱くなるが、そんなのお構い無しに咆哮をあげる。





大通りの端から返事を返すような、お人の吐息の香りがした。

ﾝｺｫ!!→←愛の形

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す