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流星さんは扉の前に立っていた男を殴った。

…初めて見た、流星さんが人を殴るところ。




「おお、やっときたか〜藤井。お前の女いい声で鳴くじゃん」



私に跨っていた男は、流星さんに見せつけるようにスカートの中に手を入れてきた。



『っ!』





「…ころす」









ぎゅっと目を瞑っていたら、いつの間に二人の男は血だらけでぐったりとしていた。



それなのに、流星さんは殴り続けている。






『りゅ、流星さんっ!その人たちしんじゃう…!』




「…しねばええやろ」





怖い。こんなの流星さんじゃない。




『やめてっ!』



ぎゅっと流星さんに抱きつく。


これ以上流星さんが誰かを傷つけるのを見たくない。






「…A」




流星さんも私の背中に手を回してくれた。



『…流星さん、助けてくれてありがとう』



そう言うと流星さんはぎゅっと腕に力を込めた。



「俺のせいや…ごめん…。巻き込んでもうた…」



『流星さんは、何も悪くないです』




「…Aのこと、こいつらが触ったと思ったら気狂いそう」


痛いぐらい抱きしめられる。





『あ、あの』



「…ん?」

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作者名:ままま | 作成日時:2018年4月26日 22時

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