ヤンキーに目をつけられまして（青） (ページ19)

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・・・

「、A！」

『は、はい！』

「なにぼーっとしてんの？最近そうだよね」

凛ちゃんから呼ばれてるの全然気づかなかった。

凛ちゃんの言う通り、最近授業にも集中できてない。

なにを考えてるかというと…

あの日の「好きや」といった流星さんの顔がどうしても離れない。

それに、流星さんが色んな女の人と遊んでいると考えたら、なぜか胸が痛くなる。

どうしてこんなにあの人のこと考えてるんだろう。

「藤井流星のこと？」

『へっ！？』

ガタッと机を揺らしてしまう。馬鹿だな私。こんな反応したらバレバレだ。

「わかりやす(笑)なぁに、好きになっちゃった？」

『ち、違うっ！好きになんか…』

「ふーん、顔真っ赤にしといて説得力ないけど」

『違うもん…ヤンキーだし…』

そう言うと凛ちゃんは真剣な顔で私のことを見た。

「確かにヤンキーだけど、別に私は反対しないよ？」

『…へっ？』

「あいつのことあんまり知らないし、ヤンキーじゃない方がもちろんいいとは思うけど…。

でもAが好きになったってことはいいところがあるんだろうし。その気持ちを否定する気はないよ」

『凛ちゃん…』

凛ちゃんってなんて大人なんだろう。

私、ヤンキーだから関わっちゃいけないと思っていたけど、流星さんは流星さんだ。

私に見せてくれたあの優しい表情、真剣な表情。あれは嘘じゃないはず。