マフィアなWESTさん５【JW】

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……確かにこれは
シゲが心配するのも分かる。


リュウセイは接近戦でも強い、めちゃめちゃ強い。

けど、とんでもなく雑…！


振りかざされたナイフを避けることもせず、
相手の手首を掴んで
そのまま肩を持ち床に叩きつける。

後ろから襲い掛かってきた敵の攻撃を
いなすこともせず体で受け止め、
相手との距離が縮まったところで
頭を掴み壁に思いっきりぶつける。


リュウセイの戦い方はどれも、
一歩間違えれば自身が大けがを
負ってしまうものばかりだ。

隙もめちゃめちゃ多いけど、
それを力のゴリ押しでなんとかカバーしている。



俺たちをつけていた敵は全部で４人いて、
1人は俺が銃で仕留め済み。

あとの３人は武器を持たない
リュウセイに狙いを定めたようで、
そのうち２人はすでに倒れて動けなくなっている。



リュウセイに加担しようと、
銃のシリンダーを回転させたところで異変に気付く。

本来なら弾がカチャっとはまる音がするはずなのに、
軽い音とほとんどないに等しい感覚。


…待って！？これ弾もう入ってないやん…！？


なぜだかリュウセイの銃には初めから
弾が2発しか入っていなかったようだ。

それが意図的なのか、
単に詰め替えを忘れていただけなのか
わからないが(おそらく後者)
どっちにしろもう銃は使えない。



わたわたとしている間に
リュウセイの背後から襲い掛かる敵。

咄嗟に足元にあった備品入りのスーツケースを掴み、
リュウセイのもとへ駆けより振りかぶった。


ガツンッ＿＿と、鈍い音を発したそれは
見事敵の後頭部に命中し、
リュウセイに殴りかかるより前に崩れ落ちた。

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