マフィアなWESTさん【JW】

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紫「ノゾム、用ってなんや」


着替えてノゾムの部屋のドアを開けると、
テレビに向かって前のめりに
座っているノゾムがいた。

なにやら手にコントローラーを持っている。


桃「あっハマちゃん！待ってたで〜」


手招きされて横に座る。

テレビ画面には、なにやらポップな魚が泳いでいた。


桃「これ俺が最近ハマってる
　 釣りゲームやねんけどさ、
　 序盤のバス釣りのステージで
　 もう詰まっちゃってんねん。
　 ハマちゃん釣り得意やからコツ聞こうと思って」


シンプルやけど難しいねん、と言いながら
画面の魚と悪戦苦闘している。

さっきまで考えていたことが
馬鹿らしくなるくらいの
内容のしょうもなさに、思わず笑ってしまった。


桃「なに笑ってるん、結構真剣やねんで！」

紫「わかったわかった、ちょっと見せて。

　 あ、ノゾムこれソフトルアー使ってるやん。
　 バスはハードルアーの方が食いつきいいねんで。

　 釣り竿も船竿使ってるやん。
　 湖とかで釣る場合は万能竿で＿＿＿」


……あれ。

ちょっと調節するつもりがいつの間にか
クリアしてもーた。

隣を見ると、ノゾムが
ニコニコほほ笑みながら俺を見つめている。


紫「…なんやねん」

桃「いや、ほんま釣りのことになると
　 人変わるなぁって思って」

紫「聞いてきたんそっちやろ」

桃「そうやけど、一人でずっと喋ってる…」


そういって爆笑するノゾム。

なにがそんなに面白いんやろう…。

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