マフィアなWESTさん【JW】

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桃「リュウセイ、今入っていい？」

青「ええよ」


ガチャ、とドアを開けて入ってきたのは
浮かない表情のノゾム。

図体はでっかいのに、
なんだか小さく見える。



ノゾムは入るなり、
俺の部屋を見渡す。


桃「すごいな、
　 やっぱいつ来てもリュウセイの部屋」


俺の部屋は、一種のコレクター部屋のように
ずらりと銃が並んでいる。


桃「やっぱ、銃好きなんや？」

青「うん、好き」


そんな会話をしながら隣にノゾムが腰かける。



ノゾムは何も言わないで、
しばらく俺が銃を整備しているのを見つめていた。

カチャカチャとした金属の音だけが部屋に響く。



桃「……リュウセイは、すごいな」

青「え？」

桃「すごいよ、ほんまに。
　 すごいと思う」


そう言って膝を抱えて顔をうずめる。


桃「いつも冷静やし、かっこいいし、
　 躊躇なく敵を殺せる。
　 …腕も良いし」

青「うーん。
　 まぁ、やってることは犯罪やから
　 褒められたことではないけどな」

桃「それでもすごいよ。
　 それに…必要なことやんか、俺達には」


確かに、情があっては
マフィアなんかやってられない。

人を殺すのが怖い、
というのは自然な感情だけれど
ノゾムの場合はそれだけが理由じゃない。


何を言ったら正解なのか、
言葉が見つからなくて沈黙だけが流れる。

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