感動もの ページ21
――――――
「――お邪魔しまーす……」
――場所は変わり、新八君の家だという剣道場。先程の判断の後、善は急げと連れてきてもらったところなのである。……善なのかどうかはまだわからないけれども。万事屋周辺の人達にはまともな人がいないと聞いているし。
新八君に続いて家の中へ足を踏み入れつつ声を上げれば「新ちゃん、お客さん？」と澄んだ声が返ってきた。
「この声がもしやお姉さんとやらですか」
「そうなりますね。……どうしてそんなに怯えてるんですか」
「ほ、本能？」
「いやわけわかんないです」
でも私の本能が万事屋周辺は危険だと告げている。万事屋の一員の肉親とかきっと普通の人ではない。たとえ新八君だとしても！
警戒心バリバリで新八君の後を追っていると居間らしき部屋へ通された。――するとそこにいたのは美少女と形容するのが相応しいだろう女の人であって、……え!?
「お、お姉さんですか!?」
「私ですか？私は新ちゃんの姉ですけど…？」
「………似てない!?」
「Aさんそれどういうことですか！」
間髪入れず新八君のツッコミが炸裂するけれど、しかし。…だって目の前にいる彼のお姉さんとやらは紛れなく美人なのである！新八君が不細工だとかそんなことは思っていないけどもそれにしたって美人すぎやしないだろうか!!
衝撃のあまりぽかんと間抜け面を晒す私へ美人さんからの視線が向き。
「――あ、もしかして例の？」
「そうです、姉上。姉上の意見が聞きたくて」
「そういうことなら話は早いわ。お座りになって？」
てきぱきと座布団を勧められた。混乱がおさまらない私は半分しか機能していない頭でそれに従う。……例のということは私について何やら話が伝わっているらしい。言いようのない不安を振り切るように、なんとか口を開いて。
「…えぇっと、青山Aです。この度は、その……」
「いえ、新ちゃんから大体の経緯は聞いてますよ。私は志村妙です、よろしくお願いしますね」
「はい…！ぜひ！」
にこやかかつ和やかな返答に感動が襲ってきた。久しぶりにまともなやりとりをできている気がする。一人嬉しさに震える私の隣では新八君がほっと安堵の息を吐いていた。なぜだ。
……まぁ、ともかくそんな挨拶を済ませ、改めて彼女――お妙さんの瞳を見つめ。私は最初万事屋を訪れた時のことを思い出しながら、
「――どうしたら、綺麗になれるでしょうか！」
そんな、問いを発した。
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高杉紗夜香(プロフ) - よく銀さんは胸が問題と言っていますが、中村さん的にはどれくらいが小さくてどれくらいが大きいんですか？ (2018年1月17日 14時) (
レス) id: 47ea433c10 (このIDを非表示/違反報告)
ピピ - 中村さんの作品、いつも読ませていただいてます！ヒロインと銀さんのやり取りが面白くて大好きです！これからも頑張ってください！ (2016年10月10日 22時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
中村(平日低浮上)(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます!!コマンド、笑ってくださって嬉しいです笑 じょは…ご想像におまかせします！ なんとか一巻か二巻におさまるかな、という感じです。よろしくしていただけたらと思います…!! (2016年10月9日 18時) (レス) id: c9af2bf87c (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - じょ、とは一体……上玉?上等?← (2016年10月9日 8時) (レス) id: b4895c0cf1 (このIDを非表示/違反報告)
まさか(プロフ) - コマンドでお茶をふく…リアルに吹きました五年ぶりくらいに…笑 応援してます！ (2016年10月7日 20時) (レス) id: fc0d9ef477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中村
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakamura_/
作成日時：2016年10月1日 23時
