【銀魂】有為の奥山今日越えて【高杉晋助】

つまるところ ページ20

「･･･――どういうことでしょう」


「簡単だ。駿河がてめェに何かしらの不祥事を起こせばそこに奴を斬る道理が生まれる。･･いくら無法地帯とはいえ体裁は必要らしいからなァ」




――――待って、頭が上手く働かない。


･･･高杉さんは駿河様を元から斬る予定だった？

だけれどそれには、誰もが認める“道理”が必要だった？




･･････つまり。




「･･駿河様が何かしでかすのを、見越して･･･？」


「奴ァ大分タチの悪い男だ。ちっとでも泳がせれば堪忍袋の緒も勝手に切れる」




会議があった今日なんざ確実にな、と。




「上層部の連中は駿河を煙たがってやがる。会議の度遠回しに上層部の玉座を下りろと言われてたらしい」


「･･だからあれだけ機嫌が･･･」



今更だけれど合点がいった。漸く顔を上げた私に彼は煙を吹きかけて。




「――そういうわけだ。･･てめェは任じられたもんこなしだだけだろ」



――そう、言った。･･でも。


(･･･もしも本当に、そうだったのだとしたら。)





「･･――知らせて、頂きたかったです」



――私にも。

この部屋に来て初めて合わさった視線は、やはり何かを見透かされているようだ。

図々しいかもしれないけれど→←彼の思惑とは

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