第23話 精一杯の強がり ページ23
午後の時間もまだオリエンテーションの延長みたいな感じで、今後にじ高でやる行事についてだったり明日からの授業の説明だったりでボーッとしてるだけで時間が過ぎていった。
社｢まぁ、色々話したところで実際始まってみないと分からないと思うけど。明日からはもう通常授業だからそれなりに気合を入れていくようにな。｣
はぁーい、と既に気合いの抜けた返事がクラスのあちこちから聞こえる。
社先生は若干呆れたような顔をしていたけど職員会議があるらしくてすぐに教室を出て行った。
昨日はイブ君達と遊んじゃったから、今日は真っ直ぐ帰って明日からの授業にでも備えようかな。
そう思って、周りの子に挨拶をしてからまだたくさんの人が残っている教室を後にした。
同じ中学の子がいないということもあって、帰り道が一緒の子もいないというのが少し残念ではあるけど。
幸いクラス内は賑やか過ぎるくらいなので、こうして一人の時間を過ごせるのもいいなと思う。
階段の手前くらいで、少し遠くの方から剣持が歩いてくるのが見えた。
『剣持！トイレ？』
剣｢僕はトイレじゃないですけど、トイレに行ってはいました。｣
さりげなく訂正してくるあたりが腹立つけど。
他に特に話題もなかったのでじゃあね、と手を振ればテキトーにひらひらと振り返してくれた。
そのまま何事もなくすれ違おうとした、けど
剣｢絆創膏、取れかけてるから見えてる。｣
『っ！？』
反射的に首元の絆創膏を抑えて剣持の方を振り向く。
彼はどうでも良さそうな顔をしながら、今来た道を戻り私に近づいてきた。
剣｢はぁ……僕だったからこんな反応で済ませてやれたけど、他の奴だったらちょっとした騒ぎにされてたぞ。｣
ブツブツ言いながらも、首元見せろだの髪をどかせだの言って貼り直そうとしてくれる。
大人しく彼に従うとヒンヤリとした指が肌に触れた。
ちゃんと跡が隠れるように、絆創膏の位置を調整している。
なんとも気まずい時間だ。
剣｢……別に僕はAの何でもないから、これ以上深くは聞かないけど……お節介くらいは勝手に焼かせてもらうからな。｣
ペタリ、と粘着面が肌に付着した感触。
そのすぐ後にバチンと弾かれたような痛みが走る。
『いっ、たーっ！？』
剣｢ばーかばーか！｣
何故か絆創膏の上からデコピンされた。
“本当に馬鹿なのはどっちだよ……”
その小さな声は、私の耳に入ることなく夕暮れに消えていった。
第24話 乙女ゲームでありそうな場面→←第22話 女王様には敵わない
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の〜さん（旧もこ）(プロフ) - 私2j3jの人達ほぼ全員推しなのと愛され＆逆ハー大好物なので嬉しいです！出来たら全員に恋愛的に愛されたいです。無理ならすみません。更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (10月27日 17時) (
レス) @page5 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
ゆいちゃん - めちゃくちゃ好みにドストライク！ (2023年4月17日 22時) (レス) @page30 id: 32372f6d00 (このIDを非表示/違反報告)
遥悠(プロフ) - あずずさん» ありがとうございます🙇♀️個人的に逆ハー展開が大好きなので強引にでも愛されにしちゃいました！笑 これからもよろしくお願いします〜 (2023年4月9日 16時) (レス) id: 89e59dcbef (このIDを非表示/違反報告)
あずず(プロフ) - 愛されってこれなんよな！ってなりました🤤これからの展開もめちゃくちゃ楽しみです💓😳更新楽しみにしてます🙌🙌 (2023年4月9日 14時) (レス) id: ac089d98bc (このIDを非表示/違反報告)
遥悠(プロフ) - 蜜柑缶詰さん» 初コメントありがとうございます🙇♀️これからもぜひよろしくお願いします！ (2023年4月9日 11時) (レス) id: 89e59dcbef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遥悠
| 作成日時：2023年4月1日 20時
