＊4＊ ページ13
・
「……ぇ、…」
和也「聞こえなかった？別れよって言ったんだけど」
私に対するそんな冷たい態度とは対照的に
不安そうに和くんを見上げている吉田さんを
まるで「大丈夫だよ」とでも言うように優しく見つめ返して頭をなでている。
ねえ、待って待ってよ
なにこれ
「…ぃや…、や、だ…」
目の前の光景を、和くんの言葉を
身体も頭も私の全てが拒否している
目からは涙がこぼれて、足も震えて立っているのがやっと。
だけど和くんは私の必死の拒否を無視するかのように
和也「じゃ、そういうことだから。バイバイ」
って、吉田さんの手を優しくつつんで私から離れていった
その後、頭を何かで思い切り殴られるような衝撃が走って目が覚めた。
「……っ、…」
私が泣いてたのは、夢の中だけじゃなかったみたい
涙は次から次へと溢れでて止まることをしらない
夢、だよね…
今のは夢だよね…？
ねえ、和くん。私怖いよ、すごく怖い…
布団を頭から被って、自分を抱きしめるように腕をまわす
と、夢の中で感じたあの衝撃が頭に走った
「……ぃっ…」
頭がガンガンと痛んでいる。それにものすごく寒い。
あぁ、風邪ひいちゃったかな…
ふと携帯で時間を見るとまだ2時をまわったところだった
不在着信1件…和くんだ
だけど今は和くんの名前を見ることすら辛くて、嫌で
そのまま電源を落とす。
また寝てしまったら同じ夢を見るんじゃないかと思って、怖くて眠れない。
早く朝になれ、と思いながら
布団の中で小さくうずくまる。
「ふは、私本当にあれからずっと起きてたんだ…(苦笑)」
やっと、外が明るくなってベッドから起き上がる。
頭は相変わらず、ガンガンしていて
身体もなんだか怠い
それなのに、散歩でもしようかななんて思ったのは
きっと、家にいるとどうしても余計なことを考えてしまうから。
お腹は空いていたけど、なんだか今食べたら全部吐いちゃうような気がして
そうだ、お粥の材料でも買ってこようって
散歩の目的を見つける。
外に出る準備をしようと鏡をみると、そこには
泣きはらした目に、クマ、青白い顔
とまあ、酷い状態の私が映っていて苦笑い。
伊達メガネをかけて、防寒対策もしっかりして外に出る。
・
だけど、
私ってなんてバカなんだろう。
気分転換のために外に出たのに
「なんで和くんの会社の前にいるのよ…」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 699人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
双葉(プロフ) - まなかさん» 返信今更でごめんなさい！本当ですか？！感激です、ありがとうございます(泣)どハマり！嬉しすぎます本当に！やっと更新ができましたので、読んでもらえると嬉しいです。 (2016年2月29日 0時) (
レス) id: d997859e5a (このIDを非表示/違反報告)
双葉(プロフ) - 美伊也さん» だいすきだなんて！ありがとうございます！感激です！！！始めにハマった作品…？！こんな嬉しい言葉…(；_；)やっと更新ができましたので、読んでいただけると嬉しいです！ (2016年2月28日 22時) (レス) id: 30ff003096 (このIDを非表示/違反報告)
双葉(プロフ) - ジュンさん» わああ！読み返してくださったんですね(；_；)ベスア以来なんですね…本当にお待たせしてしまって。気長に待ってくださってありがとうございます！やっと更新できましたので、またよろしくお願いいたします！ (2016年2月28日 22時) (レス) id: 30ff003096 (このIDを非表示/違反報告)
双葉(プロフ) - さくさん» 返信ができずにすみません！お気遣いありがとうございます(；_；)やっと更新ができましたので、読んでいただけると嬉しいです！ (2016年2月28日 22時) (レス) id: 30ff003096 (このIDを非表示/違反報告)
美伊也 - この作品大好きで、大好きで、占ツクで一番始めにハマった話なんです！更新されてない間も、part1や2を読み返してキュンキュンしてました！お忙しいとは思いますが、これからも更新待っています！ (2016年2月20日 7時) (レス) id: f559627c24 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：双葉 | 作成日時：2015年10月5日 1時
