【テニプリ】最強ガールが出会ったのは (ページ6)

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どうやら試合は先ほど“綱渡り”と言う技を出していたチームの勝ち

バンダナ達の追い上げも凄かったが、１歩足らず

試合を納められなかったとカメラ片手に肩を落とす芝を見ていたら忘れかけていた当初の目的を思い出した

『あ、すいません井上さん
用があるんでこれで失礼します』

井「え、もうかい？
せめて今の試合の感想聞かせてくれないかな？」

『いや、さっきも言ったんですけど
偶然通りかかっただけなんで』

記者の引き止めも、交わし彼らに背を向けようと振り返るとコート内の選手と目が合ったような気がした

そのまま走り出すと、せめて写真をー！と、芝さんの声が聞こえるが余り写真は好まない

それに、今の主役は私ではない
聞こえなかったフリをしてその場を立ち去った

井「芝、お前勘違いしてないか？
あの子、女の子だぞ」

芝「えぇ！？ホントですか井上先輩！
なんて言うか…妖艶、な子でしたね…」

幸村side

真宏の話を聞いて以来、彼は病室へ来なくなった

自分が話した事に罪悪感を覚えてなければいいんだけど…

小学生の頃には日本一と言われ、中学へ上がれば学校には在籍だけで殆ど海外遠征
確かに、羨ましい話だ

だけど、それ以前に俺は、彼が話してくれた事が嬉しい

なんとなくだけど感じる壁
開くと大きな目なのに、パッチりと開かなくていつも気だるそうに鋭くしてるのは、なぜなんだろう···

やっぱり、伝えておけばよかったかな

今日が手術だって、こと。

今、この空の下で戦っている仲間達はどんな試合を繰り広げているのだろう

常勝を掲げ、負けてはいけないルールを作り頑張ってくれている

「苦労かける…」

静かに呟いた言葉は、広々とした空へと消えていった

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