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『やるよ、マネージャー』
放課後、赤也に連れてきてもらい部室へときた
幸「ありがとう真宏、歓迎するよ」
ふわりと満足そうに微笑む幸村君の後ろには同じ様に笑ってくれているレギュラーの人達
『えっと、よろしくお願いします』
ぺこりとお辞儀をすると、目の前に影が出来て、帽子の人が佇んでいた
真「俺は真田弦一郎だ、副部長をしている
その節のお前の言葉には感謝している、この様に幸村も復帰できたのは、何よりお前のお陰だと我々は思っている」
と、今度は彼から深々とお辞儀がひとつ
他のメンバーも同じ様に言葉を添えて、自己紹介をしてくれた
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『すごい、殆ど勝ち星じゃないですか』
現在、部室にて柳にマネージャー業を教えてもらっている
柳「お前の方がいい戦績ではないか」
『いや、そんな事もないですよ
負ける事もありますし』
ドリンクやタオルの用意の他、部誌やスコア取りなどの仕事がある為、参考までにスコアを見ると「常勝」の二文字がハッキリとわかる
柳「ひとつ、聞いてもいいだろうか?」
『なんですか?』
細々と書かれたスコアから目を離すと、柳の目は相変わらず閉じられていて、先が読めない
柳「5月に行われたアメリカでの大会
最年少であり優勝候補と言われていたのに何故棄権をしたんだ?」
『…知ってたんですか』
柳「すまない、少し調べさせて貰った」
スコアに目を戻して、パラパラと捲って行く
この行為に特に理由はない、強いていえばなんとなくだ
『なるほど、先輩はデータマンて事か…』
柳「ああ、それが俺のプレイスタイル
だから、これからはお前のデータも取らせてもらうぞ」
『それは構いませんが、すいません
理由は答えられません…』
柳に再び目を向けると、そうかとポツリ呟いていた
『…幸村君と、まだ試合をしてないんで』
そう、それこそ日本に戻ってきた理由
その試合が安定剤を飲み始めた、キッカケだった…
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なっちゃん - 名前変換が適用されてないところが冒頭にありました……作品は面白かったです! (2019年5月8日 1時) (レス) id: 23ec0b6f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆえ | 作成日時:2016年9月11日 11時