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『なーんで、アンタもついてくるかなー?』
赤「な、別に良いだろ!?」
翌日、昼休みは相変わらず屋上で過す2人
転校した日から何故か赤也とここにいるのがお決まりになっていた
『てゆーかさ、学校にも一応慣れたし、もういいんじゃないの?
それに、アンタなんか女子嫌ってるじゃん』
赤「いや、それはさ!ホラ女子ってミーハーばっかだしよ、うるせぇし
けどお前はなんつーか、男みたいで楽なんだよ」
『ふーん…』
男みたい、この街に戻ってきて何度男と間違えられた事か
本来ならば失礼である発言も、もう慣れた
一緒に居て楽と言う言葉は私も光に対して思っている事だし、それなら別に構わなかった
…赤也は光と違ってうるさいから楽かと聞かれればそうは思わないけど。
今日もまたカランと音を立てて飴を舐めながら、赤也のくだらん世間話を右から左へと受け流し聞いていた
「やあ、二人ともここに居たんだね」
するとやって来たのは幸村
赤「あ、部長ォ!ちっす!」
『やほー』
幸「ふふ、一緒と言う事はもうマネージャーの話はしたのかな?」
赤「あ…」
幸「赤也?^^」
幸村精市完全復活、とはこう言う事なのか…
赤也へ向けた幸村の笑顔はどこか黒く見える
『え、何?マネージャーって』
幸「ああ、そうだったね真宏にさ
男子テニス部のマネージャーやってもらいたいと思ってね」
マネージャー…
マネージメントをこなす人の事
かつて選手だった私はされる側の人間だったが、今度はする方
『········。』
幸「真宏にとって、学校は余り馴染みない所って分かってるけど、どうだろ
少し考えて見てくれないかい?」
『ん、わかった』
俯きざまに返事を返すと、幸村は小さく微笑み屋上を去った
隣では赤也がなにやらソワソワしてる中で、ポケットから携帯を取り出して、私は光にメールを送った
[“テニス部のマネージャーに誘われた”]
だけの、なんとも質素な短文を
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なっちゃん - 名前変換が適用されてないところが冒頭にありました……作品は面白かったです! (2019年5月8日 1時) (レス) id: 23ec0b6f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆえ | 作成日時:2016年9月11日 11時