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ネクタイを取り、ラケットを借りてコートへ立つ



この様に初めての人とコートで向かい合うのは久しぶりだ



息を大きく吸って、赤也のサーブを待った



赤「んじゃ、行くぜ〜、!!」


赤也のサーブは速く重い、だが私の左手にあるラケットは飄々とソレを返す



回転をかけ、赤也の打球は全て私へと吸い付く様に戻ってくる
リターンから1歩もそこから動かないのは一種のゾーンを作るようだ
ひたすら左右や前後、取れる範囲で赤也を動かす



そろそろ息も上がってきた頃、コートの周りにはいつしかレギュラーと言われ騒がれていた人達も集まってきた


同時に、ボールに回転をかけるのを辞めればここぞとばかりに攻めてくる赤也



ボールはまだ、1度もコートへ落ちていない



『クスッ、赤也強いね〜』


呼吸が乱れ出す赤也をものともせず、クスリと笑ってみせると
以前私が興味あった事を実行する事にした



赤「なっ…」



ラケットヘッドを少しさげ、手首を柔らかく動かす


狙うはネット、打球の力を殺し当てるように打ち返すとコロコロとネット上を転がり赤也のコートへと落ちていく





丸「え、俺?」


『これ、やってみたかったんだよね』


にやっと笑って見ると、肩で息をする赤也は驚いた顔をしていた





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なっちゃん - 名前変換が適用されてないところが冒頭にありました……作品は面白かったです! (2019年5月8日 1時) (レス) id: 23ec0b6f3e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆえ | 作成日時:2016年9月11日 11時

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