【とある】感情倫理

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「なンでついてくンだよ…」



現在、事件現場の路地をあとにして
白髪の彼こと、一方通行のあとをついて回っていた




『いーじゃん別に
それとも不自然なゴミ収集車のことつっこまれたい？』

一「…」




あのスキルアウトの大男の携帯には
粛清と言う名の報復をする相手である能力者のリストが入っていた


大人しくそれを渡してくれるわけもなし


仕方なく彼にこうしてついて回ってるわけだ





一「つかお前、なンであンなの見て平気でいられンだよ」

『んー？死体のこといってんのかな？』



まぁたしかに
できればお目にかかりたくない現状だった



それこそ悲鳴をあげたりパニックになるほど





『まぁそんなの君に関係ないじゃん？
それより能力者のリストこっちにも見せてよ
君に任せていい案件じゃないと思うけど？』

一「…チッ、ほらよ」



差し出された携帯を受け取ると
ご丁寧に既に表示された状態だった



この人がなんであんな残虐な仕打ちの後
こうして残業とのたまって粛清にまわろうとしてるのかはわからない



だけどそれは

白井の言う、正義感とやらがないとできない芸当だ




『…うん、こいつらなら
風紀委員のリストにも載ってる各校でも有名な問題児ちゃん達だ
すぐに確保できるよ』

一「ンだァ、ガキの集まりってのはそンな情報ももってンのか」

『ガキなりに、ね
それに風紀委員は本来生徒周りの治安維持だ
ガキの喧嘩を相手にするのが仕事だよ』




あいにく、私には欠けてる代物


てんで風紀委員には向いてないよ、私は




それこそ何かぽっかりと空いた穴みたいに抜け落ちちゃってる




『…ま、君は抵抗したぼっちゃん達を
優しく慰めてあげるだけで頼むよ』

一「俺がンなことすると思うかァ？」

『ないだろうね』

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