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変わらずふかふかとするリクライニングチェアから体を起こそうとするも叶わなかった
マッサージ器具だと思っていたけど
大違い、これはただの拘束器
手と、足が鉄製の機械に絡みつかれて動かせない
立「あらごめんね、今外してあげるわ」
『そんなにあっさり外してもいいのか?』
立「暴れられたら困るけど
せっかくの再会に拘束したままってのも嫌でしょう?」
『…』
何を考えてるのか全くわからないが
でもまぁ、暴れる気なんて毛頭ない
これはある意味私にとっての好機だった
カチンと音を立てて拘束していた輪が外れる
そしてウィーンと小さく唸って内部へと戻って行った
『あのサロンは貴女の経営する研究施設だったってこと?』
「え?違うわ
あそこはただの仲介業者、能力者の売買をしてる別の組織よ」
サラッと凄いことを聞いたもんだ
お陰でまた警備員から礼状を貰えそう
だけどそれが実現するかは微妙なところかな
もしかしたら無事に帰れないかもしれないし
本当にバラされて研究材料になっちゃうかも
立「利用したのは事実よ
だってスキルアウトの子達じゃ役に立たないんだもの」
『その武装集団を使って、私を狙った理由は?』
立「あら。そんなわかりきったこと聞いちゃう?」
分かりきったこと、ね。
確かに愚問だったかも
誘拐なんてしてまで呼び寄せるなんて普通じゃない
『…多重能力開発実験の、再開』
普通じゃないのが、きっと私だったんだろう
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弦一郎(プロフ) - りほさん» ありがとうございます^^原作が小説のものってなかなか難しいですが、楽しんでいただけたら幸いです。 (2019年8月25日 22時) (レス) id: eb78cccc43 (このIDを非表示/違反報告)
りほ(プロフ) - 相対性理論からきました!書き方が本当に好きですぅ…。 (2019年8月25日 21時) (レス) id: 020412926d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:弦一郎 | 作成日時:2019年8月25日 0時