05 ページ5
なんか、すんごいもん見ちゃった気がする。
静かになった路地は
天井のように貼られたシーツがバサバサと風に揺らいで
ゴリラのような大男が
壁にもたれてぐったりと…死んでる
『…さっきの子…いや、それよりこっちを…』
私が見たものは
余りにも日常とかけ離れていた
これはスキルアウトの抗争とは違う
なんて言うか、掃除
あの座標移動もいなくなって
仕方なく窓からその場へと飛び降りると
もわっと血と誇りの匂いがしてむせそうになった
『風紀委員としては見過ごせないけど…どーしよ』
このスキルアウトとあの子
どう説明するか困り物だ
最近、頻繁に通信機能の麻痺で
混乱が生じていたことがあった
そんな意味のわからない過激なイタズラに
あっちこっちで私ら風紀委員や警備員が奮闘していた裏で
能力者によるスキルアウト狩りと
その粛清を企んでいたなんて…
さすがにそんな事案、風紀委員としては見過ごせない
見過ごせない、が…
『その主導者が死んじゃったからなぁ』
しかも殺ったのは能力者
やっぱここは、さっきの人を捕まえてどうかするしかないかなぁ〜
なーんて、うだうだ考えがまとまらず
どうしようかと悩んでいると
「動くな」
『…』
ピタリと背後に何かあてられた
『…さっき帰ってかなかった?君。』
「あァ?ネズミがうろついてたからなァ
気になって戻ってきた」
あらら、どうやら探す手間は省けたけど
今度はこっちの命が危ないみたい
61人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
弦一郎(プロフ) - りほさん» ありがとうございます^^原作が小説のものってなかなか難しいですが、楽しんでいただけたら幸いです。 (2019年8月25日 22時) (レス) id: eb78cccc43 (このIDを非表示/違反報告)
りほ(プロフ) - 相対性理論からきました!書き方が本当に好きですぅ…。 (2019年8月25日 21時) (レス) id: 020412926d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:弦一郎 | 作成日時:2019年8月25日 0時