【テニプリ】君と一緒に...

「８」 ページ8

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「それでね、すっごく綺麗な所だったの」

「ほう、そら良かった」




天城と同じクラスの俺はこうして柳生との惚気話の聞き役へとさせられていた





教えたばかりの場所へさっそく連れていくなんてあやつも相当甘い奴じゃと話半分に聞きながら考える




花が好きな天城じゃき
聞いた時から連れてきたくてしょうがなかったんじゃろうなぁ





去年から同じクラスの天城じゃが
本当にコイツは飽きないやつナリ




あのねあのねと、裏も表もない笑顔で開く口は余計な事も言ってしまうんじゃないかと不安になる




だが、それは杞憂で意外にも物事を考えて話す






だからこそ、柳生が惚れたのかもしれんが




「ねぇ、聞いてるの？」

「ああ、聞いとるぜよ」





「そ、よかった」



ふっと笑うその笑顔




俺に対してはいつもそう
少しの余裕と器の広さを見せつける




本当はただの、女の子なんに



心を許した人にしか、弱みを見せない




俺と似た感じだと、頭の片隅で思った







「のう、天城…
今日はええ天気じゃのう〜」

「…クスッ、曇ってるよ」



ああ、今日もまた聞くことしか出来ない






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