【テニプリ】最強ガールが出会ったのは６

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何から話せばいいのか
何を話せばいいのか

赤也もまた同じ、２人の間には沈黙が続く



『「…………………」』




部屋にはコツ、コツと時計の針が進む音のみ
部屋から出た３人の足音もとうに消えてしまった



初めに沈黙をやぶったのは、






『夢、みてた…』



Aだった＿＿＿＿＿





赤「ゆめ？」

『そう、夢。
真っ暗で、誰もいなくて
けど仁王先輩が出てきたの
けど手を伸ばしたら消えた

次は光、声をかけようとしたら声が出ないの…
最後はアリア、でもやっぱり、消えちゃった』


赤「…俺は、出てきてないのかよ」

『クスッ
でね、今度は声が聞こえるの
ポーカーフェイスはやめろって、そんなに怖がりだったっけって…


赤也の事心の中で呼んだら出てきた
けど、横には南ちゃんがいるの
2人は抱き合ってて、それが凄く嫌で

…見たくなくて、辛くて、気付いたら叫んでた』



赤「っ！」




話終えるとガバッと音がしそうな勢いで赤也はAを抱きしめた


目を大きく開いてトンと肩に手を添えるとAは眉を八の字にする



『どうした？あか「ワリィ」え…？』

赤「悪い、俺、お前の気持ち考えないで今まで…」

『…』

赤「お前は当たり前に傍にいてくれるって思って、舞い上がってた

南との事もそこまで不安にさせるって思いもしなかったし…」



腕の力が強くなる
前に一度だけ、強く抱き締められた事があったっけ。


あれは確か私がアメリカに行って、全国始まっても帰らなかった時




耳元で、無事でよかったと赤也が呟く
不安にさせたのは私も一緒だ




『…シットだよ
２人が笑い合うの見て、凄いイライラしたし
ふんわり笑う南ちゃんが可愛くて
そんな顔、私にはできないし

お似合いって言われてたのもショックだった』


そう言うと、赤也の腕から解放されて
赤也は目の前で目をパチくりと開かせている

口もぱっくり開いて、なんかアホづら。


赤「A、お前かわいいよ？」

『はっ！？』



今度は私の目がかっぴらいた
さっきよりも大きく



赤「ははっ、真っ赤」



頬に熱が集まる
そんな顔がかわいいとか、赤也はなんて変な奴なんだ



苦し紛れに、意味もなく口元を腕で擦ってみても、やっぱり意味なんかなくて



赤也と目線を合わせるのがこれ程までに恥ずかしいのは初めてだった







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