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誰も言葉を発しなくなった廊下はやけに静かだ
続く沈黙
だがそれをやぶったのは、光だった
光「切原、前に言うたこと覚えてるか?」
赤「え…?」
先ほどとは打って変わって冷静な目を赤也に向ける
赤也はいったいいつの事を言われてるのかわかってないようだ
光「アイツ、あんなに強いけどほんまはむっちゃ弱いって
Aが帰国した日に言ったやろ?」
赤「あ…あぁ」
あれは、準決勝
四天宝寺は青学と、立海は名古屋聖徳との試合の日
アメリカから帰国したAは遠山と試合をし
そのコートサイドで2人は話していた
光は、はぁっとため息を一つ入れて話す
光「じゃあ、なんで気付いたら居らんなってるんやと思う?」
赤「………?」
光「…じゃあ、いないって気づいた時、お前の隣には誰が居ったんや?」
赤「あ…」
そう言えば、赤也はまずいと言う顔をし口を開いた
幸「気付いたかい?
赤也、真宏はいつも自分よりも他人を優先するんだ
赤也の隣で笑う佐藤さんの表情を崩しちゃいけないって遠慮してた
今まで味わったことの無いヤキモチを感じてね」
光「それにあのバカのことや
テニスすれば吹っ飛ぶ思って相当トレーニングしとったんやろ
スッキリさせるために」
光「アイツの事や、ここにはテニスしに来てるって言い聞かせて、抱えとったモヤモヤ消す為にひたすら体動かしとったんやろ。」
二人の言葉に赤也はギュッと下唇を噛んで俯いた
赤「だからって…倒れるまで…」
仁「悩んどったんじゃよ
初めて嫉妬してその気持ちがなんなのかもようわからっとらんで」
赤「っ…」
廊下は再び沈黙に戻る
その頃Aは広々もしたベッドに横たわっていた
医務室として用意された部屋は
やはり跡部邸といえる、広い。
解かれた髪を広げ寝ているAは
一人、暗闇にいた____...
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yue.(プロフ) - なっちゃんさん» なっちゃんさん以外にももしかしたら不完全燃焼にさせてしまってる方はたくさんいるかと思います。今回はもう数年も前のお話を今でも読んでくださる方がいることと、貴重な意見いただけて感謝です(´ω`)ドロドロしたお話も…いつか挑戦してみたいです笑 (2019年5月15日 6時) (レス) id: e7bb6442ef (このIDを非表示/違反報告)
yue.(プロフ) - なっちゃんさん» 遅くなってしまいすみません。復讐の部分はだいぶ悩みましたが、過激にすれば今までの雰囲気が壊れるかなぁと当時悩みました(;_;)個人的にはそう言うお話も好きですが、内容によって指定をいれなくてはならなくなったり好き嫌いもハッキリするのでこの形になりました (2019年5月15日 6時) (レス) id: e7bb6442ef (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん - なんか、小説は面白いんですけど南の回でもっともっと復讐?して欲しいです。派手にやり返さない赤也も主人公も腹が立って小説に集中出来ないです。もっと南に絶望を!! (2019年5月11日 4時) (レス) id: 0137e22542 (このIDを非表示/違反報告)
yue.(プロフ) - 煉海さん» 壊滅的な英語苦手ってどのくらいなのか困りますwwガッデム!! (2018年4月7日 1時) (レス) id: 327fda9cd8 (このIDを非表示/違反報告)
煉海 - 自分の英語力恨む赤也くん乙wwwwwww (2018年4月6日 22時) (レス) id: a0ddb5db9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆえ | 作成日時:2017年1月7日 21時