検索窓
今日:7 hit、昨日:7 hit、合計:56,342 hit

202 ページ30

.






呆然と立ち尽くす


どうしたらいいか、わからない



頭に残るのは、南のふんわりとした照れ笑いと


“赤也くんの事、好きなんだよね…///”



自分の鈍感さは病的かもしれない

質問の意味もやっと理解した。




ふと、落としていた視線をあげると
その先には幸せそうに笑う南と赤也が目に入った

ふわふわとする感覚
これは履きなれないヒールのせいか


なんて考えるけど、ふわふわするのは脳だ





なんとも言えない胸が絞まる感覚
これ以上、2人を見てられない

細長いワイングラスを手に取って、窓が開かれたテラスへとそっと消えてった



今は、視界がない暗い所へ行きたい…







.







.








会場へと繋がるテラスは
月明かりだけがさしていて

それを避ける様に身を潜める仁王が縁に座っていた



仁「お?パーティー混ざらんのか?」

『この格好でいるの、落ち着かないんですよ』



グラスに写った私は、普段男と間違えられる私とはまるで別人

こんな姿、誰も男だと間違えるやつは居ないだろう


そう言いながら、同じ様にAも枠へと腰掛ける




仁「似合っとるよ」

『まさか、こんなの…スーツの方がまだいいですよ』

仁「お世辞は言わんたちナリ」

『……』

仁「それにここは暗いき、ポーカーフェイスはやめんしゃい」

『……』




何も言えない
いくら綺麗な格好をしていても
気持が晴れない



普通の女の子ならこういう時どうすればいいの?





仁「…さっきの話、聞いとったぜよ」

『え…?』


持っていたグラスからやっと視線をずらすも暗がって仁王の表情の見えなかった



『まじすか…』

仁「すまんの、飲み物取りに言ったら聞こえた」

『はぁ、…先生とは秘密事ご多すぎますよ』

仁「ククッ、詐欺師は相手の隙をつくもんなんじゃよ」



クツクツと笑う先輩
内緒だよなんて言われてもう誰かにバレた

申し訳ない、けど、少しだけ気持が軽くなったような気もした。




仁「じゃが、おまんのポーカーフェイスは強すぎじゃ」

『…これもテニスには必要なスキルですから』




そっと唇に触れると、紅いナニカがついて
ベタベタする






_

203→←201



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.0/10 (24 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
104人がお気に入り
設定タグ:テニスの王子様 , 立海
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

yue.(プロフ) - 藍さん» ありがとうございます!全然気づきませんでした!w (2016年12月27日 0時) (レス) id: 327fda9cd8 (このIDを非表示/違反報告)
- 4の方最強ガールじゃ無くて最近ガールになってますよー (2016年12月27日 0時) (レス) id: b5991fbf2b (このIDを非表示/違反報告)
SAKUYA(プロフ) - 笑笑ありがとうございます (2016年12月12日 17時) (レス) id: c017e395ea (このIDを非表示/違反報告)
yue.(プロフ) - SAKUYAさん» 昨日、同じかなぁ…と思いました!作品と作者名は結構覚えてるので!固定了解しました!しっかり覚えておきますね! (2016年12月12日 17時) (レス) id: 327fda9cd8 (このIDを非表示/違反報告)
SAKUYA(プロフ) - そうなんですか!!有難うございます!!あと、ゆえさんの作品によくコメントさせていただいてるんですけど、仁王サクヤとjokerって私なんですよ、笑。名前変え過ぎで…もう変えませんけどね!! (2016年12月12日 17時) (レス) id: c017e395ea (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆえ | 作成日時:2016年11月23日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。