隣人事変 III【角名倫太郎】

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ズンズンファンキーミュージックか


本日華金


ミラーボールのある大部屋からは陽気なEDMが音漏れ



2号「105の片付け終わりました」

『おつかれー』



最近じゃ相棒になりつつある2号は、少しだけ仕事の速度が早くなった



2号「あの…Aさん」

『どうした』

2号「ごめんなさい！！
アルコールの補充しようと思ったら零してしもて…！」

『あー…』



しかし未だ負の連鎖を起こすクセは直らない

やっぱお前はぷよぷよだ



『いいよ、今オーダーも止まってるし
早いとこ片付けて戻っといで』

2号「すみませんっ…！」



彼もジェニファーとシオンさんの穴を埋めるためになかなか頑張ってくれている

しかも帰ったら勉強してるとか

すごいよね、両立

2号もかなり疲れが溜まってるだろうな


……ん？待てよ、それが普通か。




『(ここでの私の扱いはもはや学生じゃあないからな〜…)』




でも今日はジェニファーは練習が早く終わるらしいからあと2時間もすれば来るし

シオンさんは平日学校で学祭準備だからその分土日はガッツリいる


2人ともそれが終われば私も学校中心のシフトに切り替わる予定である。




「＿ Aちゃん、今のうちに休憩行っておいで」

『はぁーい』



忙しくなる前にってさ


次の休憩はジェニファーが来てからになるかな



カウンターを引き受けてくれた店長はまだら坊主頭が定着した

これが浮気野郎の末路か…



『(おっ、倫太郎じゃーん)』



今までロッカーに入れっぱなしだったスマホは最近じゃもっぱら休憩室待機してる

用意された充電器にぶっ刺して、みんなとお揃い


なんたって倫太郎が連絡いれてくれるかんね〜


うわっ双子が喧嘩してら、うける



『(ああ…なるほど)』



トークアプリに数件の通知

なんだか久しぶりに見た


店長が休憩行っていいよって言ったのもしかしてこれが原因かな？


アキラから数件の愚痴トーク


夏の帰省から一切連絡来なかったけど、その反動かすごい量だ


こっちは一応引っぱたかれてんスけど。。



ま、そんなこともう怒ってない

賢二郎の伝言は倫太郎に伝えたし、倫太郎はまた勝つからってドヤ顔


そんなふたりのバトルに水面下でこっちがギャーギャー言ったって意味ないし


ならあとはねーちゃんらしくするだけ。



『はあ…』




姉らしく…私らしい、ってなんだ。


最近幸せだったからかな。

今日はお塩大さじ2杯分…辛い

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