隣人事変 III【角名倫太郎】

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倫太郎はスキンシップってやつが多いと思う


よく、些細な行動は人となりの現れだと言うけれどそれだけ彼が人とふれあい過ごしてきたのかが分かる。




大きな体から想像通り長〜い腕に程よく包まれる

そして必ずありがとうとか言葉をくれる

私はそれが嬉しくてつい背中に腕を回しちゃうの



けど学校(ここ)にいるとさ、ちょっとだけずるをしてるみたい



制服を着てる私達はとてもじゃないが隣人には見えなくて


どこか後ろめたくなるなって＿＿＿＿...





·







·







「＿ りんくん？」



保健室までの道中、予鈴がなったとはいえ
まだ生徒はそこらにチラホラといる


階段をくだって角を曲がってもう少ししたら目的地




鈴が転がった




角「橘。」

「＿ どこ行くん？予鈴もう鳴ったで？…その人、」




いつぞやの天使ちゃんだった




「＿ あの時の…カラオケの店員さん？」

『どうも…』




気まずさを感じながら会釈をひとつ
一応知らない人じゃないのでね




「＿ 驚いた、ここの生徒やったんか
え、でもりんくんのこと知らないって…」

『その節はすみません
せっかくみなさんで楽しんでるのを邪魔しちゃいけないと思いまして嘘を』

「＿ 嘘…？」




うーん、なんだかこの子ちょい苦手かもしれない


かわいらしくてふわふわしてていい子そうなんだけど
大きくてまん丸な目が笑ってないように見える




角「いこ、A」

『あ うん』



倫太郎に腕を引かれてそのままGO

天使ちゃんはいいのかと思ったけど、同じクラスっぽいし、戻れば会えるからいいのか。



『ごめん倫太郎、バラしちゃった』

角「いいよ
ていうか隠さなくていいから」

『…うん』

角「ね A
また昼飯一緒に食おうね、テス勉も約束だから」




忘れないでよって頭を撫でる倫太郎

あらヤダここって青春学園？



嬉しいと、苦しいがニブンノイチ

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