【ハイキュー】能のないバケモノは爪を隠せず

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『あっはっはは！
満塁ホームランやったなぁ宮！』


ぐぬぬ顔の宮


逆に私は腹を抱えて大爆笑
サーブレシーブ練、宮のジャンプサーブ


直前までフローターかスパイクサーブわからんというアレ
大好きやねんけど残念なことにコートに入ることなく壁にドンッ！


しかも連続、いやあ笑えた笑えた


『良かったなあ！
あんなんファンに見られたら幻滅もんやで？』

侑「〜〜〜 っさいわ！ずっとゲラゲラ笑いよって！！」


顔を真っ赤にする宮
しょぼくれるより全然マシ


練習時間をたっぷり確保するバレー部は他よりちょっとばかし下校時間が遅い

そのせいかだいたいのファンは終わる頃にはもういない

夜遅なるし色々予定もあんねんやろ


残念ながらうちに予定も帰りが遅いと怒る親も居ないからこの通り最後までたっぷり楽しませてもらっとる


『けどアレうちには絶対取れへんよ
腕もげるんとちゃうか？』

侑「ほんま？レシーブ下手くそなん？」

『力加減ね、女子にはキツい』

侑「お前女やったん！？」

『はいシバくー』


ポンポコぽんと終わればバレーの話ばっか、楽しい。


うちのバレー部はただの練習でも見応えある



北「おいお前ら、もう帰れや」



そんな私たちの元へ3年の、主将…が声をかけてきた



侑「(ンゲッ)…き、北さん」

『ん？彼が噂の北さん？』



名前だけは聞いたことある
いや、ちゃんと練習見とるから顔ももう知っとる

堅実…そんな言葉がよう似合うようなプレイヤー



北「侑、自主練今日もする気やろ
今日はアカンもう帰りや」

侑「えっ！なんでですの！？
俺これからコイツの腕ふっ飛ばす為にサーブ練習するつもりで」

『ちょ前にトスあげた時もう自主練には付き合わん言うたやろ！』



帰り何時になると思てん！
珍しく遅なったからってオカンが小躍り状態やったんやで！？



北「自分最近よく見に来てくれてる子やんな？
バレーの経験はあんの？」

『あ…一応中学の時に』



なんや先輩やからか？
正面にすると迫力ある

じっと真っ直ぐに見てくる目とか



北「…なるほど、最近銀達がよう話しとる市庭さんて自分か」

『えっ！…はい、なんかすんません』



なんかちょっと…？



北「…ん、待てや。もしかしたら自分、下の名前Aやないか？」

『へ？』



…見覚えが。



『……あ、ああっ！信ちゃん！もしかして信ちゃんやの！？』



古より蘇りし記憶
そういやこの目、この髪思い出した！と私はビッと彼を指さしたのだった



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