【ハイキュー】能のないバケモノは爪を隠せず

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悦「A、お昼食べよう」

『おん
いっつもありがとな、えっちゃん』



翌日、デジャブを彷彿とさせる項垂れた私の元にえっちゃん


とりあえず半日、乗りきってやって来ましたお昼休み



『んん〜最高やなぁ
やっぱえっちゃんのご飯は世界一』

悦「私もユエに食べてもらうの嬉しくて毎日料理が楽しいわ、ありがとなあ」



ここ数日、私の唯一の癒しであり救いなのはえっちゃんしかおらん、えっちゃんしか勝たん


それくらいになんだか心も体もヘトヘトだった



悦「次の時間の体育もバレーボールやな
また今日もバレーできるな」

『そうなんよなあ
そうなんやけど、なんや今お腹いっぱいやねん』



実際の腹はペコペコぐぅやけど



悦「え？そうなん？
いつも体育の時バレーやりたいって言うとったやん
まぁバスケでもバドでも結局は楽しそうにやっとるけど」

『うー…体育は好きやねん
体動かすの気持ちええし、発散になるんやけど』



筋肉痛は昨日より緩和した
飯も食って、筋肉にもなっとると思うのやけど



ああ…なんやのこれ
無気力とは違う、けどなんややる気が出ぇへん



バレーか…
好きやよ、普通に


やれば楽しええ時間も忘れるくらい

けどなんでかな乗らんのや、気分が



やりたい！って思いは中学の時よりも無くなった




『……うち、なんや冷たなったんかな』

悦「？」




いや、中学ん時も薄々感じとった


バレーは好き、楽しい
練習は誰よりも張り切って集中しとった


Vリーグなんて始まるとテレビに齧り付いて次の日は将来はオリンピック！なんて笑って



けどある時から、途端にそれがどーでもいい事のように思えて

楽しないって、思うようになった



悦「…ようわからんけど
うちは楽しそうにしてるAの横におれるの幸せやよ？」

『えっちゃん…』



キュンっと胸にストンと弓矢が当たるような



『あ〜もう好きっ
えっちゃんうちと結婚してや〜』

悦「堪忍なあ、うちは実家継がなあかんから」

『分かっとる
けどな？今のセリフうち以外に言ったらアカンでホンマ
トキメキがメモリアルやんか〜！』

悦「保存されてしもたんか」




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