【ハイキュー】能のないバケモノは爪を隠せず

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▼ side 侑



体育は授業ん中でいっちゃん好き


体を動かせる健全で楽しいえぇ時間やんか？
さっきの古文で溜まった眠気が覚めてくのがまた一興



なんに、



侑「なんで俺らがバスケなん…」

治「ならお前だけ雨の中サッカーして来いや」

侑「そんときは道ずれやぞ」

治「なんでやねん、嫌やわ」



外でサッカーは雨に潰れ、急遽体育館でバスケットボール



隣のコートでは女子がバレーしとるのにつまらんわ

なんなら俺らもバレーでええやん

運動は好きやけどバレーボールはもっと好き



ただし、やるの専門やけど



角「あれ、何が楽しいんだろ」

侑「ほんまな
あんな下手くそ、見ててイライラする」



気になって女子のバレーに目がいってしまうのはしゃーないとして

初心者のバレーはただのお遊びにもならんほどクソやった



サーブは入らん、入っても続かん
ブロックは飛んでるだけ、スパイクなんて決まったらもはや奇跡やっちゅーレベル




銀「授業のバレーなんやしこんなもんやろ」

治「お…なら見方変えよか？
前衛にいる高橋さん、胸めっちゃデカない？」

「「「………」」」



天才か！？


それならド下手くそが飛んでるだけでも些か楽しめるんとちゃう！？



銀「いや、アカンやろ！さすがにそれは失礼やって」

角「そう言いつつチラ見するのやめてくれない？」

治「けどブロックに飛んでくれたらワンチャン拝めるで？」



結局みんな黙りこくって、また続きもせん女子の方を見る

もちろん目的はバレーやない。



侑「(お、トスあげれるやつおったんか)」



サーブが入って、何とか上がったとき

セッターの所に綺麗に返ったわけやないけど、そいつは一歩目なんとも綺麗な一歩を踏んだ



侑「！」


そして、放物線でもなくまっすぐボールはスパイカーの手に向かっていく



銀「は？なんや今の！？クイック使いおったで！」

角「つーかよくあんなバラバラなフォームにドンピシャであげたよね…」


は？なんやの？
なんなんアイツ、つか誰や


侑「はァァァァ！！？」


いやマジで、なんなん！？



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